上手なフラれ方
試合観戦
僕たちは試合会場にきていた。
15時に試合開始されるほんの数分前。
ちょうど席を探し当て、並んで座ったところだった。
席はあまりいい席ではないらしく狭かった。
だけど、リングはしっかりと見える位置だったので、安心する。
「ずいぶん久しぶりじゃん、一緒に試合観にくるなんて」
と理沙は言ったが、僕はその言葉を無視した。
「ちょっとあんた、無視するなんて、どういうつもり……」
そのとき、奇跡的なタイミングで会場の電気が消えた。
そして盛大な音と共に、オープニングセレモニーが始まった。
その音が理沙の声を掻き消してくれたので僕は一命を取りとめた。
15時に試合開始されるほんの数分前。
ちょうど席を探し当て、並んで座ったところだった。
席はあまりいい席ではないらしく狭かった。
だけど、リングはしっかりと見える位置だったので、安心する。
「ずいぶん久しぶりじゃん、一緒に試合観にくるなんて」
と理沙は言ったが、僕はその言葉を無視した。
「ちょっとあんた、無視するなんて、どういうつもり……」
そのとき、奇跡的なタイミングで会場の電気が消えた。
そして盛大な音と共に、オープニングセレモニーが始まった。
その音が理沙の声を掻き消してくれたので僕は一命を取りとめた。