君がいるから
朝、学校に行く途中公園の
ベンチに金髪の女の人と
座っている響夜くんがいた

彼女かな?と思いつつ
あたしはゆっくり
足音を立てずに近付いてみた

「響夜くんっ」

響夜くんは少しびっくりした
表情でこっちを見た

『何か用?』

低い声に冷めた言い方、
逆にあたしも驚いてしまった

「あ、ごめん;
邪魔だったよね」

特に話すこともなかった
から立ち去ろうとした

『おい、茄子』

茄子?聞き間違いだよね!
そう思いそのまま
スタスタ歩いていたら・・

『茄子!止まれっつの』

今度は大声で叫ばれた

あたしは振り向き

「茄子じゃない!那津!」

『あ?どっちも一緒だろ』

隣に座っている女の人は
必死で笑いを堪えている

あたしは段々腹が立ってきた
< 11 / 14 >

この作品をシェア

pagetop