君がいるから
『綾木!』

『・・・』

『綾木響夜はまた遅刻か・・
情けないなー』

名前・・響夜っていうんだ
名前までそっくり

新学期二日目にして
また遅刻かあ・・
それに何か昨日様子
おかしかったような・・

って何でこんな
気にしてるんだろ

ただ澪夜の弟って
だけなのに・・


三限目―・・

ガラッ

「あら遅いわよ
響夜くん」

そう言ったのは
英語教師 片瀬瑠依(25)

スタイル良くて美人さん
なんだけどちょっと
姐御気質が強いかな

まあそういうのが好き
な人もいるからモテそう

それにしても何で下の
名前で呼んでんだろ;
まあ細かいことは気にしない

響夜は無言で席に着いた

「じゃあ響夜くん
教科書の3ページ開いてー」

『あ、来た早々わりぃん
だけど保健室行ってくる』

「ちょっと響夜くん
待ちなさいよ」

先生の言葉を無視して
席に着いてすぐ
教室を出て行ってしまった

そのときの響夜くんの顔が
どこか少し淋しげだったのを
あたしは気づいてしまった・・
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