大切な事
「おはよーう。
今日もよく来たね。」
「おはよ。先生。」
こうして毎朝、私の学校生活は始まる。
梅雨の時期、雨の切ない音が響く中、私は保健室に着いた。
私は瀬戸 心優(せとみゆ)
中学2年生。
いつも私を迎えてくれるのは、保健室の松田先生と長沢先生の2人の養護教諭の方だ。
「今日は何時間目の授業受ける?」
こうして私はいつも、
「2時間目は授業に出る」とか、「5時間目は保健室で自習する」とか、その日の計画をたてる。
全部の授業に出るわけじゃないから、周りの人には楽してるように見えるだろう。
でも、私は決して楽なんかしてない。
私が保健室登校をするきっかけになったのは、
もう半年も前の事―――