君がいた部屋~二階階段前倉庫~


でも、皆に共通することがある。


皆同じ目で見てる。


桜達に虐められてから、誰もあたしに声をかけなくなった。


それでも、不憫そうな目であたしを見る子もいれば、同情の目を向ける子もいた。


でも、今は全く同じ目だ。


「こいつち関わりたくない。」


そんな声が聞こえる。


だがその中でも違う空気を放ってる子がいた。


桜達だ。


4人ともお腹を抱えて笑っている。


場違いな程大声で笑った。


刹那、男子が力を緩めた。


あたしはその瞬間を逃さずに男子を振り払って逃げた。


廊下にでると、そこにいる子皆が耳打ちをする。


あたしは構わずに走った。


あたしの唯一の居場所。


竜の所へ。


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