君がいた部屋~二階階段前倉庫~
「今日は泣かないんだな。」
「うん。泣かないよ。」
あたしは穏やかに微笑んだ。
「何か疲れちゃった。泣いたりするの。」
上手く話せない自分がもどかしかった。
本当は違う。
疲れたんじゃない。
ただ…
「今頃俺に気を使わなくていいから。」
竜は凄い。
あたしの思ってる事がお見通しだもん。
「あたしは大丈夫なの。」
「じゃあ何でここに来たんだ?」
「…」
何やってるんだろうあたし、
竜には嘘つく必要無いのに…
何で強がっちゃうんだろう?