君がいた部屋~二階階段前倉庫~

陽介



あたしは家で後悔した。


授業をサボった事


竜を…好きになった事だ。


今まであたしの成績が良かったのは、無遅刻無欠席でかつ全ての授業を集中して聞いていたからだ。


だけど、


初めて授業を受けなかった。


きっと明日の授業はついていけないだろう。


そして、竜…


竜はあたしのことどう思っているんだろう?


よく考えたら、今まで竜があたしのことどう思ってるかなんて考えた事なかった。


自分が悲しくなったり、辛くなったりしたら一方的に会いに行くって感じだった。


あたしはその事が恥ずかしかった。


竜のことを全く考えてこなかった自分が最低だと思った。


なのに、好きになっちゃうなんて…


あたしは自嘲した。


今まで考えてなかった相手だ。


しかも報われる事はない。


あたしはそんな事を考えながら眠りについた。


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