君がいた部屋~二階階段前倉庫~
学校に着くと、その場にいる人は一度はあたしのことを見た。
ひそひそと話をしながら離れていくのが嫌でも分かった。
騒がしい学校が静かに思えた。
あたしの足は震えた。
ガタガタと震える足はあたしの恐怖心を更に煽った。
あたしはその足取りで教室に向かおうとした。
皆が避ける。
遠のいて行くこの感じを、人は寂寥と言うのだろうか?
あたしは一人で歩き続けようとした。
すると
「ねぇ?」
あたしは後ろを振り返る。
男の子がいた。
「三神美羽ちゃんだよね?」