君がいた部屋~二階階段前倉庫~
始業式、あたしはクラス分け表をみた。
2年C組、三神美羽。
あたしはそれだけ確認するととっとと自分のクラスに行った。
特に友達がいるわけでもない。
だからそれだけで十分だった。
あたしは教室に着くとそのまま自分の席に着いて、外の景色を眺めてた。
「すいません。」
あたしは声がする方を向いた。
「あたし?」
「うん。あの、トイレってどこにあるんですか?」
「どこって、転校生??」
「うん。」
「そうなんだ。こっち。」
あたしはその子をトイレまで連れて行った。
あたしはその子を待つことにした。
「ありがとう。」
「いいよ。他に何かあったら行ってね。」
「ありがとう。ねぇ、名前教えて。」
「あたし、三神美羽。あたしも教えてもらっていい?」
「桜、市川桜。よろしく。桜でいいよ。」
「あたしも美羽でいいよ。」