君がいた部屋~二階階段前倉庫~
「ありがとう。」
「あたしの方こそありがとう。」
「本当にいろいろありがとう。じゃあね。」
「うん。バイバイ。」
そして桜は笑顔で後ろを向く。
あたしは桜の後ろ姿を見た。
見えなくなるまでその場を離れないつもりだった。
すると
「美羽!」
桜はこちらを向いて叫んだ。
「どうしたの?」
「また会いたい!!」
「何言ってるの?会えなかったら探し出してでも会いに行くから!!」
「一緒の事思った!!」
あたし達は笑った。
「お願いだから桜の事見届けないでよ!行きにくいから!」
「じゃあいっせいのうでで同時に歩きただそう!」
「分かった!じゃあ…」
あたし達は同時に言う。
「いっせいのうで!」