君がいた部屋~二階階段前倉庫~


それから少し経った寒い日だった。


「家出ってマジで?!」


クラスの女子が大声で話している。


どうも誰かが家出したらしい。


家出とかあたしには無縁だった。


一馬から解放されたい。


でも行くあてがない。


行く所がある人が羨ましかった。


そう、本当に行く所さえあれば…


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