君がいた部屋~二階階段前倉庫~


道中は楽しくて仕方なかった。


学校の鞄とキャリーを持って、あたしは颯爽と歩く。


まるで修学旅行に行くみたいだった。


鼻歌さえ歌いたくなるような


最高の気分。


もうあんな所には帰らないんだから。


せっかく地獄から抜け出したんだから。


あそこに住むんだから。


その予定だったのに…


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