君がいた部屋~二階階段前倉庫~
ただそれを見てあたしが後悔する事はなかった。
あたしは三神美羽。
16歳の高校一年生だ。
頭は悪くないとは思う。
学校での成績はだいたい一番だし。
親は五年前に死んだ。
だからあたしは父親の兄の一馬と暮らしている。
一馬はどこかの会社の重役だ。
だからあたしは他人から見れば羨ましい生活を送っている。
だがそれはあくまで
‘他人から見れば’
の話だ。
一馬はあたしをこきつかう。
暴力だって振るう。
面倒くさい事はいつもあたしに回って来る。