君がいた部屋~二階階段前倉庫~
その雪はあたしに語りかけているようだった。
1人でも大丈夫、三神美羽なら大丈夫、と。
あたしは涙をぬぐった。
強くならなきゃ。
人はいつか死ぬから。
そしたらきっと天国に行く。
今頃、竜も天国にいるんだろう。
あたしが死んで竜に会った時、笑われないように強く、強く生きるよ、だから…。
「あたしが死んだら、迎えに来てね?」
あたしはもう一度しっかり外を見てそう言った。
外には雪が降っていた。
~end~