君がいた部屋~二階階段前倉庫~


「本当はね、桜が学校来てから考えようって思ったんだけど、もう決めた。」


悠美は言い切った。


もう説得しても無駄だ。


悠美は考え直さない。


「ご免ね美羽、もしかして美羽一人になっちゃうかもしれないけど、でも…」


「いいよ。」


「止めないの?」


「止めないよ。」


だって、それが悠美の幸せなんでしょ?


あたしはね、悠美には幸せになってもらわないと困るんだよ。


だって悠美は友達だもん。


あたしはね


悠美と桜が幸せならそれでいい。


離ればなれでも


二人が幸せなら…


悠美、


あたしは悠美のこと応援するよ。


テレビ出たら絶対見る。


舞台出るなら何が何でもチケット手に入れる。


だから、


頑張って。


あたしのこと気にせずに


夢に向かって真っ直ぐに進むんだよ。


約束だよ。


友達なんだから


約束、守ってよ?




あたしと悠美は放課後遊んだ。


桜がいないけどプリクラには3人の名前を書いた。


あたし達は何時までも友達、


じゃなくて親友


悠美は最後泣いた。


あたしも泣いた。


大好きだよ、悠美。


これからも、ずっとずっとベストフレンド


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