君がいた部屋~二階階段前倉庫~
竜
それからというもの、虐めはやはり止まらない。
放課後待ち伏せされては路地裏で傘で叩かれ、暗くなってようやく家に着く。
そんな毎日だった。
だが…
まだリスカの事は何も言われない。
あたしは逆に不安になる。
虐めのかっこうのネタなのに…
そんなある日、桜達が学校を休んだ。
クラスの子の情報では、大学生と合コンしてるらしい。
あたしは安堵した。
今日だけは平和だ。
そう思った瞬間、あたしは違和感を感じた。
この前まで桜が学校に来なかったらあんなに心配だったのに。
今は安心しきっている。
あたしは切なくなった。
やっぱり、もう友達でも何でもないんだ。
あたしは何故か零れそうそうになる涙を抑えた。