君がいた部屋~二階階段前倉庫~
あたしはその日竜の所に行った。
最近桜達のせいで竜に会いに行く事が出来なかった。
あたしは下刻時間になるまで教室で勉強して、時間になると竜の所へ向かった。
あたしは早く会いたくて早足になる。
いつもの階段を降りて、左に曲がる。
そこにはドアが…
なかった。
そこにあった、否、いたのは
泣いている秋本恵
「先生…?」
あたしは秋本恵に声をかけた。
ほっとけなかった。
ほっといたら、先生がダメになっちゃうような気がした。
先生は顔を上げた。
「三神さん…」
「先生?どうしたんですか?」
先生は首を横に振った。
「何でもないの。…ありがとう。」
「なんでもなく無いですよ!!あたしでよかったら、話聞きます。」
「三神さん…じゃあ、お言葉に甘えて。」