君がいた部屋~二階階段前倉庫~
毎日が幸せだった。
竜はモテてたけど、浮気一つせずにあたしを見てくれた。
あたし達は幸せだった。
本当に本当に幸せだった。
でも、幸せって不思議だね。
永遠な甘美なように見えて、実は栄枯盛衰の如く散る。
勿論、散るように見えて散らないものだってある。
そんなもの散るまで分からないかもしれない。
でもね、
焦ってしまうと「偽りの終わり」が、「本当の終わり」に変わってしまう。
この時のあたしは、そんな事全然知らなかった。