君がいた部屋~二階階段前倉庫~
「竜!一緒に帰ろう!!」
「ご免。ちょっと用あるから。」
そう言って竜はまた一人で自転車に乗る。
あたしは着いて行った。
朋佳も一緒に来てくれた。
何故か今日は竜がそんなに急いでなかったから何とか着いて行けた。
あたしは、着いていきながら、
すごく
すごく申し訳なかった。
大好きな竜を疑わないといけないって事実が、
どうしようもなく辛かった。
あたし達は大分走った。
もう限界ってところで竜は自転車から降りて、自転車を押し始めた。
あたし達は気付かれないようにそっと着いて行く。
「何買うんだろうね?竜君、」
朋佳が言った。
そこであたしは初めて気がついた。
ここは、ショッピングモールだ。