君がいた部屋~二階階段前倉庫~
帰り道、あたしと朋佳は何も話さなかった。
話す事がなかった。
話す気力がなかった。
あたし達はロボットのようにひたすら歩いた。
別れる時だって
「じゃあね。」
としか言わなかった。
あたしはトボトボと家まで歩いた。
歩く速度が遅いのが自分でも分かった。
でも
歩いて帰れる事が奇跡だと思った。
あたしは家に着くと自分の部屋に引きこもった。
ご飯は食べなかった。
かろうじてお風呂には入った。
その後はすぐにベッドに入って泣いた。
泣き続けた。
気付けば朝の6時だった。
あたしが起きる時間だった。