君がいた部屋~二階階段前倉庫~
「違うよ。」
竜はボソッと言った。
「何が違うのよ!恵はあんたのこと大好きだったんだよ?!それなのに…竜君最低だよ!…恵行こう?」
そう言って朋佳はあたしの手を握った。
そして竜を睨み付けて言い放った
「二度と恵に近付かないで。」
朋佳はあたしを引っ張って進もうとした。
「恵!」
竜はあたしの名前を呼んだ。
「放課後、第二倉庫来いよ。恵来るまでゼッテー帰らねぇから。」
あたしは戸惑った。
どうしたらいいの?
返事は何て言ったらいいの?
そんなあたしを、朋佳は無理矢理その場から引き離した。
チャイムが鳴った。
とても切なく、チャイムひ響いた。
学校中が切ない気がした。