君がいた部屋~二階階段前倉庫~
放課後、あたしは第二倉庫には行かなかった。
多分、別れ話だと思ったからだ。
あたしは朋佳と一緒に帰った。
朋佳の彼氏が気を使ってくれたのだ。
あたしは、自分ってダメだなと思った。
朋佳だって彼氏と一緒にいたいだろう。
クリスマスの前だし、当たり前だ。
だけど朋佳は彼氏じゃなくってあたしといてくれる。
あたしのこと心配してくれる。
「ご免ね。朋佳。」
「何で恵が謝るの?」
「だって、朋佳に気を使ってもらってばっかりだから。」
「は?あたしがいつ気を使ったて言うのよ?」
「使ってくれてんじゃん。あたしの為に一緒に帰ってくれるじゃん。こんな時期にさ、本当にご免。」
すると朋佳が笑い出した。
「何しんみりと言ってるのよ!急に本当ビックリするじゃない!!」
「な、だって!」