【短編】ガラス箱のアリ




『チンツ』



エレベーターがつき、扉が開く。



中に乗り込むと、すぐに1のボタンと『閉じる』のボタンを押した。



ゆっくり扉が閉まる。



『ウィーン…』



静かに鳴るエレベーターの活動する音だけが個室に響く。






…まだ感じる。








『チンッ』




エレベーターの扉が開くとすぐにマンションの出口に向かった。



ハイヒールの音だけが響く。



まだ朝早いせいか、マンションの廊下には私だけ。



特別な防犯機能、防犯カメラなどはこのマンションには備わっていなかった。









なのに…。












< 4 / 14 >

この作品をシェア

pagetop