0
俺は立ち上がり、ナオが料理をしている後にそろそろと近付き、ゆっくりと抱きしめた。

「…びっくりした。…脅かさないでよ」

「脅かしてないよ…なんかさ…何時もナオに甘えてばかりで悪いなあと思ってさ…俺は何にもしてやれないのにさ」

頬をナオの横顔に密着させて、両腕でしっかり引き寄せる。

「…たか…苦しい…」

そして腕をゆっくりと解きながら、俺の方に振り向き、

「…お礼をいいたいのは私の方。…何時も優しくしてくれてありがとう…これからもずっと一緒にいようね…」

少し背伸びをして俺の口に優しくキスをした。

< 15 / 22 >

この作品をシェア

pagetop