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俺はこんな所で気を失っていたかと思うと、急に、体がガタガタ震え出す。

「……」

自分自身を抱きしめるようにして震えていると、“ザー”という音がする。

雨だ。

体が震えているのは、恐怖心だけではなく、実際の寒さのせいもあった。

厚手のダウンのフードをすっぽりと被る。

俺は頭が混乱している。

―落ち着け、山下たかひろ…おまえは助かる…すぐに助けが来る―

必死に自分自身を励ました。

その時だ

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表紙・目次

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