正義〜Jasuthisu〜
 
色々な会話をしているうちにタクシーは恭介の自宅マンションに到着していた


恭介がやっと自分の気持ちを認めるようになったとはいえ、相手の気持ちはわからない状態、部屋の前で待ってもらうつもりで部屋の鍵を開けた瞬間


「お邪魔しまぁ〜す!」


と部屋の住人である恭介より早く久美子は部屋に入っていった


呆気に取られながらも恭介は流れに身を任せるしかないと半ば諦めていた


とりあえず抜けていた書類をプリントアウトする為に机の上にあるパソコンを立ち上げ、久美子をソファーに座らすと恭介も椅子に腰掛け作業をはじめた


作業といってもすでに出来ているデータをプリントアウトするだけの簡単なもので、すぐに終わるものであった

「じゃあこの書類が抜けとったやつで説明はさっきした通りやから…」


最後まで言葉を発しようとする恭介の唇を久美子の唇が塞いだ…
 
 
 
 
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