サガシモノは、愛ですか?(仮)
「お、ライトアップ始まるのか」
リクは
ガラスの向こうに
視線をむけて
完全にわたしを
リクの視界から
排除した。
「『家族』じゃん、俺たち
兄と妹じゃん。
違う?」
排除したくせに
まだ話しかけてくる。
ガラスに映り込んだ
わたしを
見ている。
「だからぁ、妹の心配しても
おかしくないだろ?
変なおっさんに、
喰われてないか …………
とか、ね」
言いながら
哂った。