白い天使
『今日は帰ってくれないか…とても疲れたんだ』

そう言うのがやっとだった。
愛子は僕の顔色が悪いと心配しながら帰って行った。

僕の身体中の震えは止まらなかった。

まるで身体の一部をえぐり取られたようなそんな感覚だった。


白い天使は僕自身だ…奴らを救えるのも白い天使である僕だけだ。

白い天使…僕の生きる希望・僕の生きている証なんだ…。

僕の領域を汚した愛子を許す事は出来ない…出来ないんだ。
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