白い天使
そして分厚い封筒を僕に渡した。

江本りかは無言だった。ただ力強く僕の手を握りしめ『ありがとう』と言った。彼女は通帳と印鑑を用意していた。畠山和子は田中克也と同じ現金だった。そして僕に抱きつき声を殺し、震えて泣いた『安心して下さい』僕は彼女をそっと抱きしめた。40分経過した。
そろそろ薬の効き目があらわれているらしい。

車へ導きドアを開ける前に僕は彼等に話した。
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