かすみ草の夢
春のテニス合宿も、夏の海水浴とバーベキューも、大きなイベントは今まで毎回カンジ先輩が幹事をやってくれていた。

2年の他の先輩達はいつも「幹事はカンジだろ」なんて言って、カンジ先輩に押し付けて自分達はやらない。

それでもカンジ先輩はいやな顔一つせず、自らすすんで幹事をやってくれていた。

まあ、リョウ先輩とタカ先輩は手伝ってたみたいだけど。

もうそろそろ、1年が引き継ぐべきだよね。

「じゃあまた俺がやるか…」

ちょっとがっくりしているカンジ先輩を見ていたら、いてもたってもいられなくなって、私は思わず手をあげた。

「あの、私でよければ、やります、幹事」

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