かすみ草の夢
どもる私を見てカンジ先輩は笑い出した。

「真奈美、変」

変って……

優衣のせいだぁ。

唇をとがらせていると、カンジ先輩はくすくす笑いながら言った。

「じゃあ、優衣の好意に甘えて、もう少し真奈美を独り占めするかな」

カンジ先輩は私に座っているように言って、ロビー脇の自販機に向かった。

独り占めだなんて…カンジ先輩…

嬉しい……



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