クレイジーワールド
時刻はもう早朝になり、日が昇り始めた。
教会に射し込むステンドグラス越しの朝日はとても美しく、
まさに神々しいという言葉がとても良く似合っている。
「エミィ、まだ眠い…?」
「少しね…だけど平気だよ」
そうジェイが問いかけるとエミィは眠たそうに目をこすりながら微笑んだ。
「…無理しなくていいよ、椅子に座って休んでなよ」
察したジェイは礼拝堂の木の椅子をぽんと叩いて
エミィに座って身体を休めるようにうながす。
睡眠をとっていないのだ。
身体をこわしてしまうと後々大変なのでここは休ませた方がいいだろう。
それにエミィがジェイに気を使っていることもわかっていたからだ。
「ぼく、ちょっと外に行ってくるね。ちゃんと休んでるんだよ?」
実際今気分が優れなかったエミィは少しほっとした。
何故気分が優れないか原因は知っている。ジェイに悟られないように隠していたからだ。
「…うん分かった」
ちなみにジェイが外に何をしに行くのか分かっていた。
…食料の調達。盗みだろう。
この教会は街から少し離れたところにあるので、いま出れば街で丁度良い時間に店が開くのだ。
朝早くは店の主たちも支度などがいそがしいのか店頭にはあまりいない。客も少ない。
盗みがしやすい、というわけだ。
エミィは分かっていても何も問わない。ジェイもはっきりとは言わない。
本当は止めて欲しいけれども、言ってもジェイはそのことを誤魔化すことを知っているから。
ジェイもエミィが盗みを良く思わないのを知ってわざと誤魔化すのだ。
「じゃあね」
「いってらっしゃい…」
ジェイは教会の少し重い扉をギギギと鳴らしながら開け放ち出て行ってしまった。
扉はジェイが走り去ったあとにゆっくりと閉まって、ばたんと乾いた音をたてる。
「……っ」
エミィはジェイが走り去ったのを確認すると、
堪えていた気持ち悪さを吐き出すように床に手をつく。
「……だめだ…吐き、そう…」
気分が悪化したエミィはとりあえず教会の外に出ることにした。
教会に射し込むステンドグラス越しの朝日はとても美しく、
まさに神々しいという言葉がとても良く似合っている。
「エミィ、まだ眠い…?」
「少しね…だけど平気だよ」
そうジェイが問いかけるとエミィは眠たそうに目をこすりながら微笑んだ。
「…無理しなくていいよ、椅子に座って休んでなよ」
察したジェイは礼拝堂の木の椅子をぽんと叩いて
エミィに座って身体を休めるようにうながす。
睡眠をとっていないのだ。
身体をこわしてしまうと後々大変なのでここは休ませた方がいいだろう。
それにエミィがジェイに気を使っていることもわかっていたからだ。
「ぼく、ちょっと外に行ってくるね。ちゃんと休んでるんだよ?」
実際今気分が優れなかったエミィは少しほっとした。
何故気分が優れないか原因は知っている。ジェイに悟られないように隠していたからだ。
「…うん分かった」
ちなみにジェイが外に何をしに行くのか分かっていた。
…食料の調達。盗みだろう。
この教会は街から少し離れたところにあるので、いま出れば街で丁度良い時間に店が開くのだ。
朝早くは店の主たちも支度などがいそがしいのか店頭にはあまりいない。客も少ない。
盗みがしやすい、というわけだ。
エミィは分かっていても何も問わない。ジェイもはっきりとは言わない。
本当は止めて欲しいけれども、言ってもジェイはそのことを誤魔化すことを知っているから。
ジェイもエミィが盗みを良く思わないのを知ってわざと誤魔化すのだ。
「じゃあね」
「いってらっしゃい…」
ジェイは教会の少し重い扉をギギギと鳴らしながら開け放ち出て行ってしまった。
扉はジェイが走り去ったあとにゆっくりと閉まって、ばたんと乾いた音をたてる。
「……っ」
エミィはジェイが走り去ったのを確認すると、
堪えていた気持ち悪さを吐き出すように床に手をつく。
「……だめだ…吐き、そう…」
気分が悪化したエミィはとりあえず教会の外に出ることにした。