あなたは見られている −聖なる夜に−
その微笑みに、冬美は懐かしさを覚えた。



お父さん・・・・?




「冬美・・今日はね、君にある事を伝えにきたんだ・・怖がらせてすまなかった・・。」


・・・・嘘。


冬美は言葉もでなかった。


嘘・・・だよ。


「お父さんの話・・聞いてくれるか?」


そう言ってまた、”お父さん”はくしゃっと笑った。


・・・その笑顔は、紛れもなく、冬美の記憶の中の、お父さんの笑顔で。


冬美は今の状況が信じられなかったが、その父親の微笑みだけで落ち着ける気がした・・・。
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