あなたは見られている −聖なる夜に−
ズルル・・ズルル・・


何か、大きい物を引きずる音がした。

その音と共に、急ぎ足でしっかりと雪を踏み締めている”あの人。”


「サンタ・・さん?」

冬美は思わずそう呟いた。


真っ赤な服と帽子。そしてその深紅の帽子からは、キラキラと光る白い髪の毛が姿をみせている。

サンタさん・・変だよ。

だって、サンタさんの服、まるで血が染みたみたいな赤だよ?


その引きずっている袋から・・・は・・


・・・人形?


・・・人間?


どちらか分からないけど、人間のような手、が白い袋から出てる・・。
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