それは、始まりの予感

陸斗は私の所へ歩み寄ってくる
私は一歩ずつ後ろへ下がる
そしてエレベーターの端まで
追いやられると
私の耳元で

「俺ら何にもなかったよなあ?
俺、何にもしてないよねえ?
言ったら分かってるよね?
次はこんなんじゃすまないからな、」

言い残すと
そそくさと塾へ行ってしまった

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