*片思い*
1人で住所を辿り
家を探しだした。

「あった…」

やっぱり1人でこなけりゃよかった。
來未ちゃんに付いてきて貰えばよかった。




少し古い感じの市営住宅だった。
なんだか、薄気味悪いエレベーターに乗って
7階で降りた。


701号室


「奥…」

表札にまた、ドキドキさせられた。


ゆっくりチャイムを押す


微かに部屋の中で人の歩く音がした。


ガチャ「「。

静かにドアが開いた。

ドアの隙間から、あの奥君が顔を覗かせた

「ぁ……」

あたしは思わず口に出た。

「―――」

奥君は、表情を変えずにいた

「家ここだったんだ///」
精一杯考えた言葉がこれだ‥

声に出さずに奥君は軽く頷いただけだった。

「ゲームの‥」

あたしが言いかけたところで、奥君は部屋の奥へ入って行った。


いつも、学校で見る
奥君とは違って映った

ドアの隙間から見えた部屋も、かなり暗かった。
< 32 / 48 >

この作品をシェア

pagetop