僕の彼女は腐女子です。
「写真、撮らせてください!」

……………………うん?

「すみません、よく聞き取れなかったので、もう一度お願いします」

「えと、写真撮らせてください」

………………………………………はぁ!?

「え、や、あの無r…ムガッ!「全然OKですよ!」クフゥ(はぁ)!?」

「あ、ありがとうございます!!」

何僕の口塞いで勝手なこと言ってるんだ!
僕が必死で皐月に目で訴えると、彼女はかなり悪い顔をして(目で)言った。

『洋貴に拒否権はないよ…?』

やられたー!!Σ(Т□Т)

(てか僕聞いてないよ!)

(言ってないもの)

小声で、興奮気味の彼女たちに背を向けて話す僕ら。
なんて情けない…。
なんだ、この惨めな感じ。
もはや泣きそうだよ。

(なんで言ってくれなかったの!まさか、忘れたっていうんじゃないよね!?)

すると皐月はぴくりと肩を揺らし、冷や汗をかきながら目を泳がせて言った。

(そ…そんなことないよ?)

わ す れ て た ん だ ろ ! !

本気で皐月を殴りたかったです、まる。
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