僕の彼女は腐女子です。

嵐を呼ぶ転校生

『転校生、来るらしいわよ?』

湯川さんはとても不敵に微笑んだ。至極、楽しそうに。

「て、転校生って…」

「うむ…高校で、しかもこんな時期だなんて随分珍しいな」

思わず困惑したような声が出てしまった僕と、冷静に事を分析する直人。

何故か、僕には嫌な予感しかしなくて。
何故か、僕らのこの関係が危うくなってしまうような危機感というか、なんというか…漠然とした不安を抱いた。

そんな中、皐月は一言も言わないから、少し心配になった。

「皐月…?」

そっと肩に触れようと手を伸ばしたその時。

「転校生!なんて美味しいの!?」

ハァハァと息を荒げる皐月に、本気で引きました。
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