僕の彼女は腐女子です。

学校

――キーンコーンカーンコーン

予鈴が鳴り響く廊下を走り抜け、教室の引き戸をガラリと開けた。

「はぁ、はぁ…」

「おそよう、洋貴」

「おはよう、直人」

肩で息をしながら、自分の席へ行く(とは言っても直人の隣だけど)俺を見ながら、直人は今日も朝から疲れてるなと言い放った。

そりゃ、疲れるよ。
朝からアレだもん。

正直、朝っぱらからあの攻めボイスはくる。精神的に。

「高橋だろ?アイツも懲りねぇよな」

「確かにねぇ」

俺は、少し離れた席で友達(確か名前は、湯川 栞さん)と楽しそうに話している皐月を見ながら、ため息をついた。

「お前も大変だな」

「大変だと思うなら、一日だけでもいいから変わってよ~…」

「無理だ」

あぁ…あそこで、良い笑顔で笑っている皐月が羨ましいよ。(あの顔からして、内容はアニメ関係だと思う。)
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