いろはにほへと
電話の音に
目が覚めた。


時計を見ると昼の一時


「……はい…」


『もしもし?!』


頭に響く甲高い声…


華織だ。


『大丈夫?!生きてる?!愛奈さぁ昨日すっごい顔してたから心配してたんだけど、あの後さぁ結局ね、斉藤さんにつかまっちゃってぇ』


「……ぅん…」


『ねぇ愛奈!!聞いてる??それでね、斉藤さんったら超しつこくって、もうちょっとでホテル連れてかれるところだったんだよー!!信じられないよねぇ?!』


「…うん…それで何?」

『あ、そうそう!!だから華織、愛奈の事心配だったんだけど、電話出来なくってずっと気になってたの!!もう死んじゃったんじゃないかと思ったよぉー!!生きてて良かったー!!』


(……織田裕二?)


「大丈夫だよ。死んでないから。
…死のうと思ったけどね。」


『え??え??何??電波飛んでない?!華織の方かな??じゃあさ、ランチしよ!!たまには男以外とご飯食べたいし!!』


(めんどくさいなぁ…)

『じゃあ駅前のカフェで待ってるね!!愛奈あそこのナポリタン好きでしょ??華織は何にしよっかなー??ダイエット明日からにしよっと!!じゃ、また後でねー!!』

ガチャ。。。


やれやれ。


ほんとにやれやれだ。


人の話聞いて無いよ。


でも、あの明るさが華織のいい所なんだよね。


あたしナポリタン
嫌いなんだけどな…
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