ストロベリー★ショートケーキ
「引越しの話はもう卒業式前から決まっていたみたいだけど…
言えなかったって。
ありさちゃんも『本当は中学でもまた圭くんと一緒に戦いたかった』
って…そう言ってたみたいよ。
……でも、そう思う反面…責任を感じてたのね。」
「どこに…どこに引っ越したんだよ?」
「○×県よ」
「…」
告げられた場所はここからとてつもなく離れた場所だった。
あの時俺は…それ以上もう何も言えなかった。
だけど…
「ぜってえすごい選手になる。
いつかつえー選手になって…ありさを連れ戻しに行くんだ」
俺にそう思わせた瞬間だった。