秘密の片思い
「わかってる・・・ここでは話せないから屋上へ行こう 全部話すから」


涼子にこれ以上隠してはおけない。


祐一郎と涼子は友達として仲が良い。


このまま話さなければ涼子はあたしに不信感をいだくだろう。


ごまかせば嘘を重ねて行ってしまうかもしれない。


「分かったわ 屋上へ行こう」


2人は仕事場を離れた。



* * * * *



屋上は立ち入り禁止になってはいないものの暑い時間帯にいる者はいなかった。


誰もいない事に愛はホッとしてベンチに座る。


涼子も愛の隣に座った。



「・・・高校の時、郁斗が好きだったの・・・彼はあたしの親友が好きで結局振り向いてくれなかった・・・」


愛は深呼吸をするとポツリ話し始めた。



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