秘密の片思い
「おれも幸せ、日本に帰ってきて良かったと思ってる」


郁斗は愛の涙を幸せの涙だと勘違いした。


愛の決心を郁斗は分からなかった。


愛は郁斗の首に腕を巻きつけて自分から進んで身体を預けた。



郁斗は時間をかけて愛を高みに連れて行った。




郁斗に翻弄された後、愛は眠ってしまいそうになった。


(疲れきっていて今すぐ眠りたい)



「愛?」


目を閉じて郁斗の胸に顔を埋めている愛に優しく声をかける。


「ん・・・」


「送っていくよ 明日も会社だろ?」


郁斗としてはこのまま一緒に過ごしたいのだが愛の明日の事を考えて華奢な身体を揺り起こした。



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