秘密の片思い
郁斗は車で送ってくれた。


すでに眠気は吹き飛んでいた。


助手席に座った愛は何よりもこの時間が愛おしい。


口を開けばまた涙が出てきそうだ。



愛は話さずに時折、ハンドルを握る郁斗を見る。


(これが最後・・・)

郁斗の横顔を見て自分に言い聞かせた。




黙り込んでいる愛を郁斗は眠いものと思って話しかけずに運転をしていた。



真夜中の道路は空いていて、あっという間に愛のマンションへ着いてしまった。


永遠に続けばいいのにと願わずにはいられない愛だったのだが。




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