秘密の片思い
日菜がそんなおめでたい話を知らないのはおかしい。


「とにかくエレナの事とは関係ないと思うよ?」


日菜は喉が渇いて少し冷めたお茶で潤した。



* * * * *



食事をしている時もショッピングをしている時も話をしている時も、日菜は愛の様子を伺っていた。


(愛ちゃんも様子がおかしいよ・・・・顔色は悪いし・・・食欲も無いみたい)




「愛ちゃん、少し休む?」


愛が華奢なサンダルを手に取って見ている時に日菜が声をかけた。


「ん?日菜、休みたいの?」


まさか自分が心配で日菜が言ったとは思ってもいないふうだ。


「うん 喉が渇かない?」


日菜はサンダルを愛の手から取って棚に戻した。


「日菜、買おうとしていたのに」


サンダルを棚に戻されて不満げな愛の声。


「後でにしようよ」


日菜に引っ張られるようにして近くのカフェレストランに連れて行かれた。




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