秘密の片思い
「ラブホテル?」


(俺とも行った事がないのにか?)


郁斗の声が低くなる。


「そう 女の子と2人で取材に行ったの で、びっくりしちゃった 色々な部屋があって・・・」


話をしているとだんだん郁斗の表情が怒った顔になっていく。


郁斗が気にしないようと、話すと墓穴を掘っていくようだ。


愛の言葉がだんだん小さくなっていった。


郁斗には愛が自分を思って明るく振舞っているのが分かった。


だから「そんな所へ行くなよ」と言えない。


愛も仕事なのだから嫌とは言えないはず。


愛の疲れた顔を見て郁斗は抱きしめたかった。


(そんなに無理しないでくれ・・・・)


自分が愛の生活を狂わせたのだから。


俺に文句を言ってもらった方が良い。



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