秘密の片思い
愛が目を覚ますと病室に郁斗の他に日菜と千波がいた。


「愛ちゃんっ!」


起きた気配に日菜がベッドに近づいた。


「日菜・・・・」


愛は身体を起こそうとした。


「起きなくても良いよ?」


そう言われたものの愛は起き上がった。


「おめでとう!愛ちゃん 妊娠と結婚だなんて2重の喜びだね♪」


日菜の色素の薄い瞳は心からうれしそうに笑っていた。


「愛ちゃん、おめでとう 朝倉家にようこそ 大歓迎だよ」


千波がすっと手を差し出され、愛は慌てて手を握った。


「あ、ありがとうございます」


妙な緊張感が走って愛は郁斗を見た。



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