秘密の片思い
「家族に知らせないけど日菜なら大丈夫かと思って」 


郁斗がベッドの傍に立った。


病室は個室で広いのたが長身の男性が2人もいるので狭く感じられる。


2人の間に日菜が立っているのを見ると懐かしさを覚えた。


「そうだよ?水臭いったらないんだから あたしたち親友でしょ?この間会った時も何も言ってくれないし 顔色は悪いし心配だったんだから」


そう言う日菜の目にはうっすらと涙が見えた。


「日菜・・・ごめんね 何かも見えない時だったの・・・」


「愛ちゃんは大変だったね?それも全部郁斗が悪いんだからねっ」


日菜が郁斗を睨む。


「日菜・・・・」


郁斗の行いに日菜はとうぶん許せそうになかった。


郁斗も日菜の言葉に返す言葉もない。


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