秘密の片思い
最後の取材が終わったのは夕方6時を回っていた。


郁斗はホテルの外に出た。


（遅くなった・・・）


車を待つ間に愛に電話をかけようと携帯を出した。


愛の携帯の番号を出して押そうとした時手を止めた。


昨日貰った名刺を名刺入れから取り出す。


（会社に電話をしよう　逃げられたくないからな）


特に名前を名乗らずに城崎　愛は会社にいるかと聞くと「いる」と普通に教えてくれた。


（無用心な会社だな）


電話を切った時、ちょうどミッドナイトブルー色のアルファロメオが到着した。


「ありがとう」


ホテルの従業員にお礼を言うと郁斗は車に乗り込むと愛の会社へ走らせた。




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