秘密の片思い
「はぁ~」


もうこれで何度目の溜息だろうか、いや何十回目の溜息か。


夕食の仕度を終えて郁斗を待つ間、愛はダイニングテーブルに両肘を付きあごを乗せて考え事をしていた。


もちろん郁斗の浮気疑惑。


ちらっと壁にかかった時計を見ると7時。


もうすぐ郁斗が帰ってくる。


知らない振りをした方が良い?


それとも雑誌を見せて問いただす?


郁斗を信じなくてはいけないと思っても、エレナとの事は本当なのかもと・・・心の中が葛藤している。


とうとう愛はテーブルの上に顔を伏せてしまった。



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